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猫を探しに

Mar 05, 2017

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これまでの人生でただ一度だけ、男のためにドンペリを開けたことがある。

ただし、相手は人間ではなく、猫だった。

一目ぼれしてしまった猫の誕生日に、花と千疋屋のメロンとドンぺリを贈ったのである。

人間、どんなことに我を失うのか、想像もつかない。 

その猫がいたカフェのオーナー、ユミさんが監修した写真集の展覧会に行ってきた。

世は空前の猫ブーム。

猫かわいい、猫に癒されたい、といった風潮がすごい中、ユミさんが目指した道は他とちょっと違っていた。

人を癒すためではない、「世界一美しい猫」づくりである。

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ユミさんは「ラパーマ」という猫種のブリーダーをやっている。

「ラパーマ」というのは毛のクルクルした、日本ではまだ珍しい希少種だ。 

ユミさんとの付き合いは、もうかれこれ8年ほどになる。

きっかけは、友人から来た一通のメールだった。

引っ越しした先の駅前に猫カフェがあるから行かないかという。

翌週、私は友人とそこへ行き、以来、ひとりで足しげく通うようになった。

そこにいた一匹の雄猫に一目ぼれしてしまったからである。

人間、どこで我を失うのか、本当にわからない。 

ちなみにこれがその猫「カブト」です。

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ユミさんについて語ると長くなるが、ひとことでいうと、

「人生ゲームでいうところの「止まってはいけないマス」にことごとく止まってきた人」

である。

それでも降りかかる幾多の困難を乗り越え、女手ひとつで双子の娘を育て上げ、両親を見送り、現在は西小山駅前に猫カフェ「カールアップカフェ」を経営している。

そんなユミさんが「ラパーマ」のブリーダーを始めた頃、一緒に熱川温泉まで猫を探しにいったことがあった。

私がたまたま数日前に熱川駅前で見かけた、捨て猫を保護しに行く旅である。

私が口頭で、

「熱川駅前に長毛種で尻尾まっすぐの三毛猫がいた」

と言っただけで、ユミさんは即答した。

「その猫こそ、私がニュージーランドから輸入したラパーマの嫁にふさわしい」

直感の人なのである。ちなみにユミさん、プロ顔負けの雀士だ。 

翌日、さっそく車を出してもらい、熱川まで探しに行った。

片道、4時間。昼前に熱川駅に着いたが、そううまいこと見つかるものではない。

日没まで張り込むこと、6時間。

正直、無理かもしれない、と思った。

ところが、宿の予約までした直後、ようやく猫は現れた。

毛もあちこち固まり、どろどろに汚れていたが、紛れもないあの猫だった。

いっせーの、で保護して東京へ戻り、その足で病院へ運んだ。

とても野良とは思えない、フサフサの健康な三毛猫だった。

熱川バナナワニ園の近くで保護したので「ばなな」と命名した。

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その「ばなな」がめでたく嫁入りしてできたのが、現在、世界チャンピオンとなったユミさんのキャテリー、「トリプルティアラ」のラパーマである。

猫も、どこで何がどう転ぶのか、本当にわからない。 

そうして「ばなな」を熱川駅で保護して7年。

こういうのを満を持して、というのだろう。

ついにこんな写真集まで出版された。

ユミさん、本当におめでとう。

五十川満さんの写真展『世界一美しい猫たち』は現在六本木ミッドタウンで開催中です。

映画『RE:BORN』原作小説打ち合わせ

Jan 29, 2017

CATEGORY : 本

この夏にようやく公開が決まったアクション映画『RE:BORN』(下村勇二監督)原作小説の打ち合わせ。


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夜12時過ぎに監修の稲川先生のベースにお邪魔し、リボーンコンバットシステム準備中の下村監督に同席いただき、いろいろな話を聞いたり、ああだこうだと質問をぶつけるうちに気がついたら朝5時になっていた。

映画『RE:BORN』脚本執筆時以来、久々の地獄巡り。理解が足りないと一喝され、それでもわからないと頭から怒鳴られ、抗うとチョークスリーパーをかけられ(比喩じゃないです)、落ちる寸前で音をあげるとようやくヒントがもらえる。IQが低いので必死である。
そして、その一連の流れがすべてあとになってから私に「壁抜け」をさせるための先生の冷静なはからいと知り、帰りのタクシーの中で愕然とする。そんな日々が続いている。

稲川先生の言葉、技術、そのすべてに毎回新しい発見と驚きがある。アップグレードアンドリカバリー、スピードバイオレンスサプライズの3S、他にもいろいろあるが、並べたら数えきれない。ただ確実に言えるのは、この教えには現代人が失ってしまった大切なスピリットがある、ということだ。
その何かを追いかけて追いかけてはや半世紀、ようやくそれが人の形になったものを目の当たりにできて興奮している。

正直、毎回、怖い。戦いの神様とアクションの神様に挟まれ、さらにここにTAKという怪物が加わり、はなから勝負にもならない中でなぜか今日も生きている。どうしてこんなことになってしまったのか、自分でもわからない。好奇心は猫をも殺すと言うが、囲碁だったらとうの昔に死んでいるポジションである。

しかし、それでも限界を超え殻を破り、さらなるステージに上昇したい、という欲求には逆らえない。ボンヤリしてると置いてかれる、そんな危惧をもちながら、今日も老骨に鞭打ちつつひとりボソボソと書いてます。

そんな教えを体験できる、下村勇二監督主催のリボーンコンバットシステム・ワークショップの第一回が2/10に開催予定。講師は稲川先生です。既に定員オーバーだそうですが、ひとりでも多くの人に体験して欲しいとのことで、ご興味ある方、下記のURLから直接お問い合わせください。

http://udenflameworks.com/reborn/events/20170210

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