『ディスプレイ』千秋楽終了。
無事に終わったので久々にブログ更新しようと思います。
ボクらの罪団 第二犯公演『ディスプレイ』、全10公演、無事に終了しました。
去年、よんどころない事情でとある舞台を途中で降りる羽目になり、もう二度と舞台に立つことはないだろうな、と諦めていた私に今回、声をかけてくれたのが「ボクらの罪団」主宰の高橋俊次君でした。
彼とはそれまでに何度も会い、信頼関係はできていたのですが、芝居となるとまた話は別で、舞台に立つということに対しては恐怖心しかありませんでした。
それをまたやってみようという気になったのは、正直に言ってしまうと「やり残した感」があったからです。
人生には補習というものがあり、学びに関してやり残したことについては必ず「ツケ」がまわってきます。
だから今回の話を受けた時も、「ああこれは去年の補習だな、やりとげなきゃいけないんだな」と思いました。
ならば思いきりやってみよう、と半ば明るく開き直って舞台に立ったわけですが、フタを開けたらアラ不思議、今回の舞台は私にとって夢のような空間でした。
ぶっちぎりの最年長のうえ、芝居においてはズブの素人の私に共演の役者さんたちもスタッフの方たちもみんなとても親切で、いったいどこからこんなに気持ちのいい人たちばかり集めてきたんだろう、と不思議でたまらなかったのですが、やっぱりそれは主宰の高橋俊次君の人柄のゆえなのだと思います。
去年、とうとう味わうことのできなかった「全公演終了」の瞬間を迎えたとき、年甲斐もなく泣いてしまったのはいろんな思いが決壊したからです。
ああ、ほんとは去年だって出たかった。
最後までやりたかった。
みなさん、そんな私を大変暖かく包み込んでくださいました。
ふだんひとりで作業することが圧倒的に多い稼業なので、そうした人のぬくもりに触れる機会はめったになく、だから今回の体験は涙が出るほど嬉しかったです。
この一か月半の間、私は自分の中に小さな火のようなものが灯るのを感じました。
たぶんそれは、新しいことをしたいという欲求のようなものなのだと思います。
冒険心に火がつく瞬間というのはけっこう大切で、
それはひとりのときよりも、魅力的な仲間に囲まれ、未来を楽観的に描くことができた瞬間に起こります。
ただやりたいことを好き放題にやり、その中に次第しだいに熱量がこもっていくうちに、
少しずつ夢の骨格みたいなものができあがっていくのだろうと思います。
でもそれは注意して見守らないといろんなものに壊されてしまうので、
私はこれを機に、今後は夢の種を持つ若い人を見たら大事にしようと思いました。
いったいなにをいってるんだかわからなくなってきました。
これ以上書くと秘めておきたいことまでだらだら書いてしまいそうなのでこのへんで筆をおきます。
(今の時点でワイン二杯飲んでます)
明日からまた新しい仕事、精一杯頑張ります。
佐伯拝