久しぶりに山田詠美さんの『放課後の音符』が読みたくなり、本棚から取り出したら見開きにサインがしてあった。
あれはまだデビュー前、新宿のバーで詠美さんはなかなか芽が出ずもがく私に「あんたの今の気持ち、あたしにはすごくよーくわかるわよ。早くこっちに来て一緒に遊ぼう」と言ってぎゅっと私を抱き締めた。
『放課後の音符』そのままの人なんだと感動した。
人生は諦めなければ必ず今よりいいところへ行ける、きっと楽しいことがある、詠美さんの小説には常にそういうメッセージが含まれている。
だから、私の初めての小説『エンドレス・ワールド』が、本屋さんのランキングで詠美さんの隣に並んだ時は本当に嬉しかった。
もっとも、私のは宣伝の力だったので、実力で並ぶにはまだまだ時間がかかりそうだ。