そのメールは、いつも宿でお世話になっている宿の女将からだった。
「今朝の新聞に、チップ工場が全面撤退するって記事が出てるんだけど、どういうこと?」
びっくりした。
あまりに唐突だったので、私なりにいろいろ調べてみた。
島の人たちの署名運動、早くからその危機に気づいていた人が本や雑誌に書いた記事、その他いろんな要因が考えられたが、本当のところはどうだったのか、結局最後までわからなかった。
ほっとした反面、まだ全然安心できないことも知った。
同じような問題が今、日本中の離島で起こっているということ、奄美にしてもいったんは守られたけど、この先はまだわからないということ。
それを回避するためにはまず地籍の問題をしっかりさせ、やっかいなことにならないよう、法律を改正させなければいけないこと。
しかし、個人レベルでそれに協力するにはいったいどうしたらいいんだろう。
ただ縁側に寝転がり、焼酎をかっ食らっていただけの私にできることは何かないのか。
迷い深い私をただまっすぐに受け入れてくれたあの島にできることは何かないのか。
頭も悪いし力もないので何ができるかはわかりませんが、私は今、手の届く範囲から、できることから始めていきたいと考えています。
今までぬくぬくと寝ころがっていた縁側がタダじゃないとわかった今、すべてが今までのように気楽にはいかないんだなと感じています。
長くなってしまいましたが、ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。 こういう文が面白くもなんともないことは百も承知ですが、ほうっておくとあの美しい島が損なわれてしまうかと思うと、どうしてもこうやって書かずにはいられませんでした。
最後になりますが、加計呂麻島は本当にいい島です。 私はこの島が大好きです。 奄美に行く機会があったら是非訪れてみてください。
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