(以下、多少のネタバレ含みます)
ミもフタもない言い方だけど、じゃあ姫はどうすればよかったんだろう、って思う。
出てきたどの男と一緒になっても、彼女の場合、なんらかの問題が生じたんじゃなかろうか。
あの両想いっぽかった幼馴染みと夫婦になってもそれは同じ。
何も考えずに子供をゾロリと5人ばかり産み、でも夜になれば月を見上げてメソメソ泣いてそうな気がする。
かといって、自然とたわむれただキャハハ、で幸せになれたとも思えないし。
式部さんや少納言さんのように文でも書いて名をなせばよかった?
いやいやそんなの、かえって迷いが深まるばかりだったろう。
重要なのは選択肢じゃなく他のなにか。
な気がするんだけど。
その答えが簡単にわかれば人生、世話ない。
それにしても、あの迎えが来る時の「天上の音楽」はほんとうに怖かったです。
〔佐伯紅緒公式ブログ 2013年12月14日〕